家族の中で、クラスで、おいつめられた周一と啓太はほんとうにわかりあえるのだろうか？

父親とうまくつきあえない5年生の周一と離婚した父親に憎しみを抱く転校生啓太。

反発と共感、少年たちのあやうい関わりを通して、自我を見つめていくその心の成長を描きます。

バスウドワの伝説、シキュロスの剣をキーワードに胸がしめつけられるようなストーリーが展開していきます。

（出版社の内容紹介より）

★ おひさま堂からひとこと

結末に一縷の希望がないわけではないけれど、それ以上にやりきれなさがのこる物語だ。

物語の世界に引きずられる傾向がある読者には、あまり薦めたくない。

現実世界は、綺麗ごとだけでは済まないこともわかってはいるんだけど、あまりに重く息苦しくなるようなストーリーだから。

もしも本書を薦めるなら、主人公と同世代の子どもよりも、同世代の子を持つ大人へだと思う。

書籍DATA

泉啓子:作 　浅野隆広:画
新刊時定価:　1400円
出版 : 童心社
サイズ : 19cm / 478p
発行年月日:2003/4/8　第3刷

本の状態

・表紙カバーにはスレ・キズなどあります。
・天地小口は汚れがあります。
・後ろ見返しに、記名があります（写真2）
・本文は綺麗です。