白い雪原に息づく、命がけのドラマに緊張が走る……
雪がやんだ。ウサギたちがでてきた。うれしそうにはしゃいでいる。ダンスダンスをしている。真っ白な毛並みは、野原ではみわけがつかない。
だが待て。あれはなんだ。雪の小山の陰からこっちをみているやつは。「キツネだ! たいへんだ!」ウサギたちはあわてて茂みに隠れた。
しかしなんでキツネがみのがすものか。「えものはっけん! それもおいしそうな朝飯はっけん!」一気にキツネがとびだした。
朝飯にされちゃあたまらない。逃げるは逃げる、ウサギはピョンピョン逃げる。だけど、キツネはもっともっと速い。「まてえ、朝飯ども!」
そのとき、カササギたちが空からキツネめざしてまっしぐら……。
シベリアの雪原のある朝に起きたできごとだが、真っ白い雪の世界に生きる動物や鳥たちと人間の営みがみごとに描かれている。
日本とロシアの代表的な作家・画家が力を合わせてつくられた傑作絵本である。
(出版社の内容紹介より)
★ おひさま堂からひとこと
シベリアの雪原を舞台に、動物たちの命がけのドラマを描いた迫力ある絵本です。
雪の中ではしゃぐウサギたちと、それを狙うキツネ、そして空から舞い降りるカササギたち。
自然の厳しさの中で繰り広げられる生存競争が、臨場感あふれる言葉と美しい絵で描かれています。
静かな雪の世界に隠された野生の息吹を感じながら、自然の営みを考えさせられる一冊。
大人も子どもも惹きこまれる、壮大な自然絵本の傑作です。
書籍DATA
三木卓:文 M・ミトゥーリチ:絵新刊時定価: 1200円
出版社: 福音館書店
サイズ: 31×24cm / 32p
発行年月日: 2006/1/20
本の状態
・表紙カバーにはスレ・小キズ・少汚れなどあります。
・天に赤インクの汚れがあります(写真4枚目)。
・本文は綺麗です。