ロシア・アバンギャルドの成果がわかる、展覧会図録のような充実の絵本紹介本
1989年5月にスイスのチューリッヒ市において、スイス児童文学館主催による「ソ連子どもの本展」が開かれました。本書はこのチューリッヒ市での「ソ連子どもの本展」の中心となった「1920年代の絵本」の紙上再現を試みたものです。
(出版社の内容紹介より)
【 目次 】
はじめに
図版
01 絵本の革命
02 技術―幸せな未来の保証―
03 生産の本
04 新しい一致―世界の兄弟、ソ連邦の同胞―
05 農業について
06 社会のしくみ
07 心・頭・手
08 子どものための言語
09 動物メルヘン
あったのか―なかったのか?(ソビエト絵本における民族的なものと即物的なもの)byヴェルナ・ラシュマン(スイス児童文学館学芸員)
作品データ
★ おひさま堂からひとこと
1920年代~1930年代は、日本では大正から昭和にかけての時代となりますが、世界に目を移せば絵本の黄金時代と言われ、W・ガアグの 『100まんびきのねこ』やV・マヤコスフキの『海と灯台についての私の本』といった名作が生み出されていた時代です。
実際に本書で紹介された絵本の数々も、絵本としてだけでなく前衛的なアートとしての面白さを感じさせます。
「ソ連 子どもの本展」の展覧会図録に寄せられた論文も掲載されていますし、当該年代のソビエトの絵本をまとめて紹介した画期的な1冊と言ってよいでしょう。
★ 書籍DATA
ジェームス・フレーザー/島多代:共編新刊時定価: 不明
出版社:リブロポート
サイズ: 26.0×25.0cm / 141p
発行年月日:1991/5/20 初版第1刷
★ 本の状態
・表紙にはスレ・キズなどあります。
・カバーはありません。裸本です。
・天地小口はわずかに汚れあります。
・本文は綺麗です。