「じげ語」の文化を守り、社会の矛盾や不合理にも光を当てる民衆文化伝承の書
伝えたいこの村のことを。
母さんが生きてきた思いを。
部落の者の生きるたくましさ、
人間としてのやさしさ、すばらしさを。
この村に生まれたもんだけが
背負うていかないかん 苦しみがある。
子どもたちよ、
負けた来館、死んだらいかん。
どんなに虐げられても
決してくじけずに生き抜いてきた者の血が流れてる。
この村に生まれたことを
部落民であることを誇りにして
胸を張って生きてほしい。
母さんが誇りに思っているように。
そして
ふるさとにつちかわれた人間のあたたかさを
忘れないでほしい。
(まえがきより)
書籍DATA
新村治子:語り 片野とき:再話新刊時定価: 1236円
出版社: 明石書店
サイズ: 21.2 x 15.4 cm / 96p
発行年月日: 1990/6/20 第2刷
本の状態
・表紙カバーにはスレ・キズなどあります。
・天地小口はわずかに汚れがあります。
・本文は綺麗です。